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747 多田図尋常小学校の人々 「家族サービスなる言葉,現象は幻想だったのか」


今回のゲスト「誰でも先生」の方が、急用で参加できなくなり、困った校長が相談したのが、澤岡詩野さん(ダイヤ高齢社会研究財団主任研究員)。「最近、初めて家族サービスというものを体験して色々と考えることがありした。それを夏休み特別研究発表としての発表ならできますよ」と引き受けていただきました。

今日の授業の冒頭。「当初、資料なしでお話しようと思っていましたが、昨夜遅く、突然思いついて徹夜して資料を作りました」と前夜の徹夜だなんて、まるで夏休みの宿題提出状態。

さらに「家族サービスに入る前に一つ。私の背景の鯉登りや紙のヒヨコが飾ってある公共掲示板、これは自治会役員と掛け合って、勝手にやっていることですが、ほとんど無視されていた掲示板への感想が寄せらるようになったのです。街に眠っているものにもまだまだ可能性があるんです」と大きく脱線。しかしこれはこれで楽しい報告でした。

 そしてようやく本題の「家族サービスの研究発表」

です。澤岡さんは家族サービスの概念から、ご自身の体験まで、資料を使って詳しくテキパキと説明されました。澤岡さんのわかりやすい資料を見ていて「研究者の頭の中はこんな風に整理されているんだ」と勝手に感心していた校長でした。

澤岡さんのお話の合間に参加者がそれぞれの家族サービス体験を発表し共有しました。

同年齢で公務員の父親を持つ校長(中城)と井上清三さんには幼少時の家族サービス体験の記憶がほとんどなかったり、逆に父親になると家族サービスが、ただの自己満足の押し付けだったり。面白かったのはお父さんが学校の先生の方の「どこに行っても詳細な解説がついて、まるで授業でした」というお話。家族サービスと言っても、本当に人それぞれなんだなと実感しました。澤岡さんの感想です。

 

●今日はありがとうございました。本日の夏休み研究発表「家族サービスで考える」。私がお話した後、参加された方の多様な「家族サービス」体験を伺っているうちに、家族サービスの定義自体があやふやになってきました。
「そもそも家族サービスなる言葉,現象はマスコミが創り出した幻想だったのか…」
「いやいや,ここに集う人々は世間的な外れ値(常識外れ?)なわけで…」
などなど,予想外に色々なことを考えさせられました。これも尋常小学校ならではの面白さかもしれませんね。
 
私の授業の次のT.engさんの音楽の時間,本当に贅沢です。
毎回そうですが、私が話している時間は、うるさく周りをバタバタしていた6歳児(私の愛娘)が、音楽の時間になると静かに耳を傾け,「これは好き」「これはガチャガチャしている」などなど的確に感想をつぶやくのです。
なんの先入観もない娘のこの時期に、この様な時間をもてる贅沢に感謝でありました。
(皆さんには迷惑をおかけしておりますが,子どもに媚びた時間に親子で参加するのではない,オトナの時間に親子で参加させて頂くことで得る子どもの脳みそへの気付きに感謝です)
 
感謝をこめて
澤岡詩野