12月4日に第13回オンライン多田図尋常小学校を開校しました。タダーズ最高技術顧問でプロの音響エンジニアのT.eng氏、元小学校教師井上清三さんと元教え子の方、本日のゲスト講師の田中陽介さん(カラーユニバーサルデザイン機構副理事長)、不登校の親御さんの集まり「はなまといる」主宰者の東田信子さんの5人の方にご登校いただきました。
1時限は井上清三さんの社会科の徳川綱吉の「生類憐みの令」。生類憐みの令の対象は、犬だけでなく、獣、鳥、魚や貝に至るまできめ細かく定められており、それに対して庶民が抵抗して陳情したりで、江戸時代の動物愛護規制も大変そうでした。
2時限は田中陽介さんの授業「「色覚多様性って何?」〜クイズで知ろう!カラーバリアフリー〜でした。私たちが日常で当たり前のように見えている景色が、色覚多様性の方々には、違った景色として見えること。そこから生まれる不都合を少しでも解消するために判別しやすい色彩、模様、形状にするなどのさまざまな配慮や対策を丁寧に説明していただきました。現在は教科書、テレビリモコン、チョークなど多くの製品にも、配慮をされた製品が増えてきているとのことです。クイズのあとは色覚多様性当事者である田中さんご自身の体験談に移り、航空大学校で「色覚多様性の人は絶対にだめ」と冷たく告げられた田中さんが一念発起してトラックドライバーで資金を貯め、アメリカに渡ってフライトスクールに入学して見事、飛行機操縦免許をとったお話などをしていただきました。
3時限はプロの音響技術者T.eng氏による音楽授業のDJプログラム「Coffee Break Music In Tadaz」。
今日はヴァイオリニストシリーズの第3回。15歳で国際コンクールで優勝して将来を期待されながら、30歳の若さで飛行機事故で急逝したヴァイオリニスト、ジネット・ヌヴーと、対照的に7歳でデビューして、90歳まで活躍したヴァイオリニスト、イダ・ヘンデルの二人を取り上げました。この二人の共通点は直情的で、技術面よりも感情面に比重が置かれておりヌヴーは「私は思った通りにしか弾けません」とさえ語っていました。さらに長寿のヘンデルは多くの名ヴァイオリニストの演奏を直接聴いてきたことからまさしく「20世紀クラシックの生き字引」でした。
今までヴァイオリンの曲はあまり知らないと思っていた私ですが、今回、二人の演奏を聴いてみて、いずれもどこかで聞いたことのある曲ばかりで、私たちの日常は予想以上にヴァイオリンの名曲が浸透していることを再認識しました。
続いての放課後の雑談ではT.eng氏の授業の感想から、田中さんのパイロット免許取得の苦労話などで盛り上がり、気がつくと11時過ぎで、下校時間となりました。
日曜の素敵な時間をありがとうございました。