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780 多田図尋常小学校の人々「次回は年始の定番、ニューイヤーコンサート特集を取上げます」


3時限は先週から始まったミュージックバリスタのT.eng氏によるDJ「Coffee Break Music In Tadaz」で、ヴァイオリニストシリーズの第3回です。今回取り上げたのは15歳で国際コンクールで優勝して将来を期待されながら、30歳の若さで飛行機事故で急逝したヴァイオリニスト、ジネット・ヌヴーと、対照的に7歳でデビューして90歳まで活躍したヴァイオリニスト、イダ・ヘンデルの二人です。

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ヌヴーは1919年のパリ生まれで5歳からヴァイオリンを始め7歳でブルッフのヴァイオリン協奏曲を演奏して1930年にはパリ音楽院に入学。有名なヴァイオリニスト、カール・フレッシュに注目され、プロが見てもその実力は高かいものでした。1935年には国際ヴァイオリンコンクールで15歳で優勝。(因みにヘンデルは7位)。ヌヴーの演奏は直情的というか感情剥き出しで、先生にアドバイスを受けても「私は思った通りにしか弾けません」と答えました。人気の高い彼女は世界各地を演奏で周り、1949年に搭乗したエールフランスの旅客機が墜落して30歳の若さで亡くなったのです。この飛行機にはエディット・ピアフの愛人のプロボクサー、マルセル・セルダンも同乗していました。できたらヌヴーの小品集をもっと聞きたかったです。

 

 さて二人目のイダ・ヘンデルはポーランド出身で名指揮者のラファエル・クーベリックと共演したりしましたが、あまり知られていません。その原因は録音がとても少ないことにあります。SPレコードもテープも少なく全集もほとんどありません。「録音の音が全てではない」とコンサートを重視して録音をしたがらなかったのです。ヌヴーとは対照的に長寿のヘンデルは多くの名ヴァイオリニストの演奏を直接聴いてきたことからまさしく「20世紀クラシックの生き字引」でした。

 二人の共通点は直情的で、技術面よりも感情面に比重が置かれてヌヴーは感情と技術が8:2で、ヘンデルは6:4くらいの比率だったように思います。

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今回も二人の演奏を聴き比べたのですが、今回はあまり違いがわかりませんでした。それよりも今回聴いた曲の名前はどれも知りませんでしたが、どこかで聴いたことのある曲ばかりでした。世の中には「情熱大陸」以外にもヴァイオリンの曲が流れているのですね。T.eng氏の感想です。

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●あえて番組スタイルで進める方がやりやすいのが分かりましたのでガンガン行きます。次回は特別編として年始の定番、ニューイヤーコンサート特集を取り上げます。