こんにちは、インテリア雑貨製造販売「AMANE」の小林照恭です。私の育ったのは品川区の下町で金属加工業が多く、近所で、小さな金属部品やネジやボルトを作っていました。そんな環境も、私が「もの作り」が好きなのと繋がっているのかもしれません。また以前に勤めていた自由が丘の「モモナチュラル」という店で、店長兼商品開発をやらせていただいたことも、現在、とても役に立っています。私が扱っているのは家具から木の匙まで木製品がメインですが、他にペンダントやスタンドなどの照明器具や陶器なども手がけています。新たな製品は、お客さんから「こんなものを作ってくれませんか」と依頼を受けたり、反対にこちらから「こんな物はいかがですか」と提案して作る場合があります。
今やっているのはバスソルト用の木のスプーンです。これは二つの部品からできていて、カップは硬い栃を旋盤で曳いて、取手は柔らかい杉をミシンで裁断して、組み立て業者で組み立て、注文した段ボール箱に入れて納入します。
この仕事を始めて分かったのは、同じ品種の木でも、産地や生えている場所によって材質が大きく違うことです。緻密で硬かったり、柔らく、しなやかだったり、色もさまざまで、明るい色や、くすんだ様な感じだったり、また樟脳が取れる木は香りがすごいんです。木は本当に奥が深いです。製品を作っている業者さんや職人さんも大きいところは少なく、木工は箱根か小田原か北海道が多いです。
最近、新たに注目しているのは古い木のパレットです。(*パレットとは流通現場などで使われる荷物を乗せるための台を指します)たまたま教科書会社の倉庫にあったんですが、昔は輸入材がなく国内の木でパレットを作っていたので、目が詰まっていて重くしっかりしているんです。これで木製の額縁フレームが作れないかと思って、先日も職人さんと一緒に古いパレットの釘を抜いたりバラしてきたりしたんですよ。特に最近はアート関係から、木製フレームの注文が増えてきました。これは鎌倉のパタゴニアのお店に納入したもので、ディスプレイ用の大きな写真やアートを入れるフレームです。
古材の利用はSDGの流れにも合うし、釘穴の跡や少し傷んだのが味わいになるので、いい感じの木製フレームができることを期待しています。
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今回は限られた時間で、木製品作りの興味深いお話を聞かせていただきありがとうございました。ただ拝見したのが一部の作品だけだったので料理も含めて他の作品も見たくなりました。小林さんの感想です。
●あれでよかったんですか。こちらのズームの調子が悪く、途中で画面がフリーズして大変失礼しました。