●2時間目 社会
防具をつけた稽古も名前自体も変わっているので、学内で有名になって多くの学生が集まりました。そのうち友達から長崎の本部道場に行こうと誘われ、35時間かけてはるばる行ってきました。この空手の流派を作られた師匠の方は小柄でしたが、その迫力は半端でなく、その鋭い踏み込みで会場の公民館の床板を踏み抜いてしまい、結局、自分たちで新しい道場を作ることになります。そこからさらに空手にはまり込んだ私は、ほとんど大学に行かず2回も留年してしまいます。けれどもある出会いから結婚することになり、慌てて勉強し始めてなんとか卒業することができました。
古い友人の井上さんの知らなかったお話は、興味深いものがありました。次回はいよいよ小学校のお話です。井上さんの感想です。
●「おもしろいことをしたい」
次の2時間目は、ゲストの方の体調不良で、急遽私へのインタビュー授業になった。高校卒業してから大学卒業までかな。インタビューは何かの何げない質問から、自分の潜在意識の中に埋没しているものがポロリと出てくるのがおもしろい・・・と私はそう思っているみたい。Tエンジニアさんの「今、何したい?」の質問にまったく答えが出なかったんだ。いろいろ例を出されたけど、まったく実感が伴わない。必死で考えて出てきたのは「おもしろいことをしたい」。その時自分が「おもしろい」と思うことは、インタビューされている自分としては、ジグソーパズルのような自分の全体像の中にまだ埋まっていないピースが、会話の発見からぴたりと入ることが・・・「おもしろい」のかなあ。だから、子どもの頃や学生時代のバカな時代のことを根掘り葉掘り聞かれて、ポロリと出てくるピースを集める・・・これが私の趣味なのかも。だからいろいろ聞いてほしいし、逆にインタビューする時は相手がポロリと何かを吐き出すように聞いてみたい。次もあるみたいだけど、今度は小学校の先生になってからかな。教え子からインタビューされて、ポロリとおもしろいものが出てくるかも。