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824 多田図尋常小学校の人々 「内心エッヘン。あちゃっやられたあ!」


元小学校教師、井上清三さんの好評のオンライン数学授業です。旧ソ連邦で天才を育てるために作られた問題集から井上さんが選び抜いた問題を3問やりました。
1問目「ある少年が言いました。『一昨日、僕は10歳だったけど、来年には13歳になるんだ』こんなことは可能ですか」。
1問目の解答は可能です。例えば12/31生まれの少年が翌年の1/1にこの話をしたとすると成立します。一昨日の12/30には10歳の少年は、誕生日を過ぎた1/1には11歳で、年内の12/31には12歳。そして翌年の12/31には13歳になります。12/30生まれの井上さんはピンときたそうですが、同じ12月生まれでも、全くわからなかった私はとても悔しいです。
2問目は「ある先生が1枚の紙に円をいくつか描いて『円はいくつありますか』と聞いたところ、ある生徒は『7つ』と答えました。また別の生徒に聞くと『5つ』と回答。二人とも正解でした。実際はいくつ円が描いてありますか」。
2問目の正解は紙の裏と表にそれぞれ円を描いただけなので、答えは、それぞれ7と5です。
私もすぐ、紙の表裏を考えたのですが、解答としてもあまりに酷いので自分で却下しました。それが正解とは問題としてちょっとという感じでした。
3問目は「ある教授のお父さんの一人息子が、その教授の息子のお父さんと話をしていますが、その教授はこの会話に加わっていません。こんなことはありますか」。
 これも直感で解答できましたが、この問題文はだらだらしていてとてもわかりにくいと感じました。私なら以下のように文を切りますが、わざとわかりにくくしているのでしょうか。
「ある教授のお父さんには一人息子Aさんがおり、
 教授自身にも息子Bさんがいます。
 そしてAさんがBさんのお父さんと
 話をしています。しかしその教授は会話に
 加わっていません。
 こんなことはありますか?」

 

 

少しわかりやすくなりました。でもこれでは答えがわかってしまうのでしょうか。
 というふうに毎回、問題に難癖をつける私がいます。でも私も「あっ、やられた”!」とスッキリ楽しく騙されたいです。次は井上さんの感想です。
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 最初の問題は、私が12月30日生まれだったためか、「これは年をまたぐ問題だ」と閃きました。「おととい」と「来年には」をヒントにして、「おととい」を私の誕生日にすれば・・・とやって答えが出ました。私の誕生日がアドバンテージになるは・・・。校長とTエンジニアさんの、さっぱりわからんの形相を見て・・・内心エッヘン。

 2問目、3問目は、まったくできませんでした。最初の紙の上に円の問題は、重なり具合とかが影響するんだろうと、紙に円を描きまくり30分ぐらいやっていたような。答えを見て、あちゃっやられたあ! 校長が最初に解答を思いついていたとは・・・。紙の裏にも円とは、思いもよらなかったです。「紙には裏がある」・・・こういう視点を持っているとはすごい。3問目もまったく思いつかずでした。ジェンダーの刷り込み、私の場合いろんな所にありそうです。
 
それでそれで新趣向です。宿題を出します。
問7:199×991個のマス目でできている方眼紙に対角線を引くと、何個のマス目を横切ることになるでしょう。
 
問10:ピートの猫は雨が降る前にはかならずクシャミをします。今日、その猫がクシャミをしました。「じゃあ、もうすぐ雨だな」とピートはいいます。ピートは正しいでしょうか。
 
解答は次回授業の最初に行います。