5月7日に第23回オンライン多田図尋常小学校を開校しました。元 小学校教師井上清三さん、タダーズ最高技術顧問でプロの音響エンジニアのT.eng氏、無農薬野菜生産者の坂梨勝一さん、今回のゲストである茨城で生活支援員をされている渡邊愁さんの4人の方が登校されました。
ここで当日の様子を少し振り返ってみます。
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●1限目 数学/音読
LGBTSの授業をして頂いた渡邊さんの3回目の登場です。旅行好きな渡邊さんは休みが取れると一人旅行に行くそうです。旅先で見つけた数々のお酒やうまいもの、出会った人たちを紹介していただきました。
「やわらかな思考を育てる
数学問題集」
元小学校教師、井上清三さんのオンライン数学授業で天才を育てるための問題集をやりました。
「『一昨日、僕は10歳だったけど、来年には13歳になる』ことは可能ですか」など、常識や思い込みを外されるような問題を3問。校長(中城)はなんとか1問答えられましたが、予想を裏切るような問題ばかりで、毎回、厳しく鍛えられます。こちらも身構えて立ち向かってきたいと思いました。
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●2時間目(8:50~9:30)社会
「一人で呑む・人との出会い」
〜お酒でつながる・人とのご縁〜
渡邊愁さん(生活支援員)
友人からの北斎麦酒、アサヒドライ生ジョッキ缶、
沖縄料理居酒屋、町内会の打ち上げ、修道院醸造ビール、強烈なアブサン、就活中飲んだドイツビール、
硬いらくだ肉とレバノンビール、家康ビール、日間賀島のタコとふぐ、台湾出身のフリーライターの方、農業の傍ら塾を営み、地域起こし活動をされているゲストハウスオーナーなど、ズームを使って丁寧にお話いただき、これまでとは違う渡邊さんの側面を伺えました。
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●3限目 音楽
「Coffee Break Music In Tadaz」
バリスタの気まぐれブレンド編第1弾
「エーリヒ・クライバーと
カルロス・クライバー」
〜20世紀をまたにかけた親子の
華麗なる音色の軌跡〜
T.eng氏(音響エンジニア)
今回から始まった「バリスタの気まぐれブレンド」編の第1弾は、世界的な指揮者のエーリヒ・クライバーと、その息子の天才的指揮者のカルロス・クライバー、この親子を取り上げました。
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父親のエーリヒはウィーン生まれでプラハ音楽院で演奏や指揮を学び、その時にマーラーの指揮に憧れ指揮者を目指します。まずプラハの歌劇場指揮者から務め、1919年にはマンハイム、1923年にはベルリン国立歌劇場の音楽監督に就任、オペラだけではなく、現代作品も意欲的に取り組み高い評価を得ていました。しかしナチスが現代音楽を弾圧したため、ユダヤ系の妻と息子のカール(後のカルロス)とアルゼンチンに移住しました。ブエノスアイレスのドイツオペラの首席指揮者となり、現地のオペラのレベルアップに貢献をしました。1951年からベルリン国立歌劇場に復帰しますが、東ドイツ政権と対立して辞任。1956年に亡くなります。その指揮はオペラの言葉のリズムなども厳しく追求しながら、曲の全体像を見失うことがなく、無駄な部分は徹底的に削ぎ落として最高の音を求めるドイツ的(ウィーン的)な音楽を実現しています。
一方、息子のカルロスは1930年のベルリン生まれで、父の勧めで一度大学に進学後、音楽に戻って1954年には指揮者のプロデビューします。さらにチューリッヒ歌劇場、バイエルン国立歌劇場、ウィーン歌劇場、ロイヤルオペラ、シカゴ交響楽団などで指揮をして高い評価を受けます。性格は繊細で演奏会も年に数回のみで演奏のキャンセルが多いにもかかわらず、チケットは発売後、即完売でした。1999年に活動を停止し、2004年に死去します。その流麗優美な演奏と指揮姿は観客を魅了し、カール・ベーム、カラヤン、バーンスタインなど、多くの指揮者からも高く評価されています。
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新しくスタートした「気まぐれブレンド」シリーズ、今回は「演奏家の親子」という切り口も新鮮でした。次はどんな切り口となるでしょうか。楽しみです。
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●放課後
放課後には無農薬野菜生産者の坂梨勝一さんの近況を伺いました。
「連休前後は中国野菜の出荷で超多忙でしたが、今日は雨だったので参加できました。先日は大好きなリトルグリーモンスターのコンサートに行きましたが、会場が大き過ぎて声がけも通らず、次回は小さなコンサート会場を探そうと思います。また新しく女子4人グループを発見してハマりかけています」
坂梨さんの無農薬生産者と女子アイドルファンという二つの側面を見せていただきました。