· 

836 多田図尋常小学校の人々「解答を見ると『なんだよ!』という感じかな」


●1限目 数学
「やわらかな思考を育てる数学問題集」

   井上清三さん(元小学校教師)


 天才を育てる問題集の授業は前回出された宿題2問からスタートしました。
以下、井上先生のご報告です。
   ・    ・    ・
 今回は宿題が二つで、一つ目が問題15。
問題15
コップに入っているミルクから大さじ3杯分のミルクを取り出して別のコップに入っている同じ分量の紅茶に加え、よくまざるようにかきまぜます。かきまぜたものから大さじ3杯を取り出し、それをミルクのコップにもどします。さてこうしたあとで紅茶のコップの中のミルクの割合と、ミルクのコップの中の割合とを比べたとき、大きいのはどちらでしょうか。
 私はこの問題の解答を見て唖然としたのですが、私の解き方は大さじ3杯分を3㎖として、紅茶の瓶の中の各濃度を出し、それに3㎖を掛けてミルク瓶の中に移動したとして計算しました。ホント泥臭い。けっこう分かりにくかったかもしれませんが、ミルクの中の紅茶の割合と紅茶の中のミルクの割合は同じとしました。

 

 

校長は、図にしながらの説明。こっちの方がわかりやすかった。解答を見ると、「なんだよ!」という感じかな。だって、ミルクの中の紅茶の割合と紅茶の中のミルクの割合は、同じ量ずつ分け合ったっていつも同じ。
何も移動しない時は みるく:紅茶=10:0
           紅茶:みるく=10:0
 総量が同じなのだから、ミルク:紅茶=紅茶:ミルクなわけ。計算、図示、まったく必要なし。なんかバカにされているような問題でした。
次は魔法陣の問題16。これは担任した3年生の子どもにたくさん作ってもらいました。数字の並べ方を工夫すると、おもしろい並び順になるというもの。教室では、3×3に始まって4×4・・・いろいろやらせました。クラス解散の時に、二桁×二桁の魔法陣を家で作ってきてプレゼントしてくる子がいました。これは数字の遊びにつながったかな。
そして、今回は、ひらめきの問題。
問21
マッチ棒が図のように並べられています。マッチを2本動かして、辺の長さマッチ棒の長さと等しい正方形が4つできるようにしなさい。
     
       
 正方形5つを4つにする問題。これがけっこう難問。私はできませんでした。今日の生徒もだれもできず。ちょっと安心したもんでした。
解答