●1限目 数学
「やわらかな思考を
「やわらかな思考を
育てる数学問題集」
井上清三さん(元小学校教師
井上清三さん(元小学校教師
・日本色覚差別撤廃の会事務局長/空手師範)
旧ソ連で天才を育てるために
作られた数学問題を
元小学校教師、井上清三さんが出題し、丁寧に解説してくれるオンライン授業です
。
現在は「組み合わせ」。
数学が苦手だった校長(中城)も、必死で食らいつく中、少しずつ「数学脳」が育ってきたかもしれません
。
・ ・ ・
問31 ★★(難易度)前回のおさらい
収集を始めたばかりの人が2人いて、それぞれ切手を20枚、絵ハガキを10枚ずつ持っています。切手は切手と、絵ハガキは絵ハガキとの交換が公平とされているのですが、この2人の間で公平な交換をすると、何通りの方法があるでしょうか。
解答
切手の場合、どの切手とでも交換可能なのですから、20×20通りの方法があります。絵ハガキの場合も同じように10×10通りの方法があります。
したがって
20×20+10×10=500通りです。
問33 ★★(宿題)
6通の急ぎの手紙を3人のメッセンジャーを使って届けようと思います。メッセンジャーが1通ずつ配達すると考えると、何通りのやり方があるでしょうか。
解答
1通ごとに3人のメッセンジャーが配達する、つまり3通りのやり方で送ることができます。したがって答えは
3×3×3×3×3×3=36=729です。
問34 ★★★
52枚のトランプからスペード、クラブ、ダイヤ、ハートの種類が違い、数字もすべて違うトランプを4枚組み合わせるとすると、何通りの組み合わせがあるでしょうか。
解答
まず、種類を選びます。たとえば最初にスペードを選ぶと13枚どれでも使えます。次にクラブを選びますが、その場合スペードと同じ数字はだめなので、それ以外の12枚の中から選ぶことになります。続いてダイヤを選ぶとスペードとクラブが選んだもの以外の11枚、最後のハートの場合は残る10枚の中から選びます。種類の選択の順番を変えても結果は変わりません。答えは
13×12×11×10です。
問35 ★★★(宿題)
本が5冊あります。それらのうちの何冊か、あるいは全部を棚に左から順に並べる場合、何通りの方法があるでしょうか。
校長は必死で考えました。
まず本棚に1冊だけ並べる場合は5種類
次に2冊並べるときは1冊目が5種類、2冊目は残る4種類だから、5✖️4=20
次の3冊並べるときは1冊目5種類、2冊目残る4種類、3冊目残る3種類だから
5✖️4✖️3=60
次に4冊並べるときは1冊目5種類、2冊目4種類、3冊目3種類、4冊目2種類だから5✖️4✖️3✖️2=120
最後に5冊全部並べる場合は1冊目5種類、2冊目4種類、3冊目3種類、4冊目2種類、5冊目1種類だから5✖️4✖️3✖️2✖️1=120
以上を合計すると 5+20+60+120+120=325(通り)
校長の感想です。
井上さんから出題されるたびに私の脳は嫌々動き始めます。今回もなんとか正解だったのですが、達成感よりも疲労感が強いです。が、少しずつ強制的に私の数学脳が育っているようです。
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井上先生の感想です。
問33が宿題でした。3の六乗が正解なんですが、この組み合わせには6通の手紙全部を同じメッセンジャーが配達する組み合わせもあり、なんか文章がよくないと言った声もあったような。確かにそれは言えそうです。私は、6の三乗でもいいんじゃないかと思ったのですが、この組み合わせには同じ手紙を同時に3人で配達するという組み合わせがあり、これは不可能なので不正解と判断しました。だけどこの問題、いろいろ考えれば考えるほど頭が混乱してきます。まだ腑に落ちません。
校長はいろんな所にひっかかり、そのひっかかりを元にして、なんとなく腑に落ちないけどけっこう正解をだしています。私もけっこうひっかかりだしています。