T.eng氏(音響エンジニア)
1975年1月のビルボード全米クラシカル・チャートの第2位にランクイン、1975年3月のグラミー賞にもノミネートされます。それから日本でもNHKや民放に取り上げられ「月の光」は逆輸入されます。全米レコード販売者協会の1974年最優秀クラシカル・レコードにもなります。
シンセサイザーと生歌の融合も得意とし、デジタルコンピューターサウンドを駆使することで、立体的でこれまで私たちが体験したことのない未知の領域まで徹底的に攻めていく作曲家だと言えます。彼の作品は海外の著名人にも大きな影響をあたえており、スティービー・ワンダーが最も尊敬している作曲家であり、マイケル・ジャクソンはわざわざスタジオを訪問、フランシス・フォード・コッポラ監督も「地獄の黙示録」の音楽を熱望したが契約上の問題で実現しませんでした。
1984年には宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」の音楽を担当します。当初、細野晴臣を予定していましたが、より映画のイメージに近い音楽をと、宮崎監督と高畑プロデューサーが相談の上、無名の久石の起用が決まりました。1986年「天空の城ラピュタ」、1988年「となりのトトロ」と宮崎作品の音楽を担当します。1991年には北野武監督の「あの夏、いちばん静かな海」も担当しますが、当初日程が合わず断ったのですが、北野が1ヶ月待つと決断して実現しました。1992年には3年連続で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞し、1997年には「もののけ姫」の音楽を担当し、1998年には1997年度芸術選奨新人賞受賞、長野オリンピックの総合演出を行いました。1999年に北野作品「菊次郎の夏」の音楽を担当し、サブテーマ曲の「summer」を北野が気に入ってメインテーマとし、北野曰く「悲しみを表現する天才」と絶賛しました。さらにトヨタカローラのCMにも採用されました。2001年には、宮崎の「千と千尋の神隠し」、北野の「Brother」、2004年には宮崎の「ハウルの動く城」の音楽を担当します。